日本は、国民の生活水準が高い先進国7か国(G7)の一つに数えられ、世界の中でも手厚い支援を受けられる恵まれた国です。ところがその先進国の中で、最も自殺死亡率が高いことを皆さんはご存知でしょうか。
令和5年の自殺者数は21,837人にのぼり、毎日60人の方が自らの命を絶っています。さらに衝撃的なことは、15歳~39歳の若い世代の死因第一位が自殺であり、この状況は先進国の中で日本だけです。
自殺の原因は、健康上の問題・経済的問題・仕事上の問題・家庭問題・進路の問題・人間関係上の問題など様々ですが、その問題の渦中にいる人は生きる喜びや希望を失い、精神的に追い詰められて、「この苦しくて辛い状況を死んで終わらせ楽になりたい」と考えて自殺に至るのでしょう。
では人間は死んで本当に楽になれるのでしょうか?決してそうではありません。
唯一の神様の言葉である聖書から、絶対に自殺をしてはいけない4つの理由をお伝えします。
①地獄の存在
人間には一度死ぬことと、死後にさばきを受けることが定まっている
(新約聖書ヘブル人への手紙 9章27節)
人間は死ねば肉体は朽ち果てますが、たましい(あなた自身)は永遠に存在します。聖書は、死んだ人間が天国に行くか、火の池―地獄―に投げ込まれるかのどちらかであると語っています。もしあなたが罪を赦されないまま自殺したなら、楽になるどころか永遠の苦しみを受け続けることになります。地獄では神様の憐みは一切なく、一滴の水さえ与えられません。
②神様の存在
神の目に見えない性質、すなわち神の永遠の力と神性は、世界が創造されたときから被造物を通して知られ、はっきりと認められるので、彼らに弁解の余地はありません。(新約聖書ローマ人への手紙 1章20節)
この自然界や私たちの体には驚くべき秩序とデザインと役割があります。それは目には見えなくても創造主なる神様の偉大な知恵と力を明確に証明しているのです。
では神様は何のために人間をお造りになったのでしょうか。それはご自分の愛で人間を心から喜ばせ、人間が神様を信頼し恐れ尊んで神様に礼拝をささげるためです。もしあなたが自殺をするというなら、神様が与えてくださる幸いな生き方を拒絶する罪を犯すことになります。
③罪の存在
すべての者が(神から)離れて行き、だれもかれも無用の者となった。善を行う者はいない。だれ一人いない。(新約聖書ローマ人への手紙 3章12節)
彼らの目の前には、神に対する恐れがない。(同上 3章18節)
この世界には確かに悪い人間がいます。自分の欲望を満たすために他人の権利や自由を平気で侵す者、弱い者いじめする者、自慢する者、嘘つき、無礼な者・・・まさにあなたはそのような者に苦しめられ自殺を考えているかもしれません。しかし自分より邪悪な者と比べる前に、唯一の創造主である神様の前で、自分が何者であるかをよく考えていただきたいのです。
あなたは今まで神様を人生の中心に置いて、恐れ尊んで生きておられたでしょうか。いやむしろ、神様の御存在と主権を無視し、自分の欲望を満たすために、神様が受けるべき権利を侵していたのではないでしょうか。
神様からタダで空気と水と太陽の熱と光を受けていながら、偶像を拝み続けていたのではないでしょうか。これは神様に対する無礼であり、恩知らずな恥ずべき態度です。聖書は、人間が神様の主権を認めず、そのご支配を拒むことを罪であると語っています。
造り主であるお方に背を向けて生きている罪こそが、私たちの人生を的外れで空しいものにしているのです。私たちはボタンをかけ間違えたら、一つ目のボタンからかけ直さなくてはならないのと同様に、造り主である神様に立ち返るということからやり直さなくてはならないのです。
④神様の愛
神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。(新約聖書ヨハネの福音書 3章16節)
しかし神様はご自分の御子イエス・キリスト様をお与えになったほどに私たち罪人を愛してくださいました。すなわちイエス様を十字架にかけ、私たちの罪のために身代わりとして容赦なくさばいてしまわれたのです。
それは悔い改めてイエス様を「私の神、地獄からの救い主です」と心から信じる者が、罪の赦しを受けて地獄から救われて天国に入るためでした。この救いの保証としてイエス様は、死後三日目に肉体をもって墓の中からよみがえられました。
ここに真実な愛と裏切られない希望があります。
もしあなたが、だれも自分を愛してくれないと思っているなら、イエス様を犠牲にしてまでもあなたを救いたいと願っておられる神様を見上げてください。もしあなたが生きる希望がないと思っているなら、死の力を打ち破って復活されたイエス・キリスト様を信頼してください。
神様はイエス様を信じた者に永遠のいのちを与えるばかりか、聖書の約束によってキリストの愛をさらに味わわせてくださり、真心から神様をあがめる人生を歩ませてくださいます。
どうかイエス様を信じて、絶望から真の希望へ、暗闇の支配から御子イエス様の愛のご支配の中に移されて、真の平安と喜びを受け取られる方であってください。