「ですから、わたしのこれらのことばを聞いて、それを行う者はみな、岩の上に自分の家を建てた賢い人にたとえることができます。
雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家を襲っても、家は倒れませんでした。岩の上に土台が据えられていたからです。
また、わたしのこれらのことばを聞いて、それを行わない者はみな、砂の上に自分の家を建てた愚かな人にたとえることができます。雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけると、倒れてしまいました。しかもその倒れ方はひどいものでした。」
(マタイの福音書7章24-27節)
人生の土台
前記の聖書の抜粋は、イエス・キリストが語られた一つのたとえ話です。家を建てる時、その土台が何であるかは非常に重要なことです。『岩』という丈夫な土台に家を建てるならば、その家は簡単には倒れません。しかし土台が崩れやすい『砂』であるならば、同じ家を建てても簡単に倒れてしまいます。
キリストはこのたとえを通して、私たちの人生にも何が起こっても揺るがない土台を据えることの大切さを教えておられます。
あなたはご自分の人生をどのような土台の上に建てておられるでしょうか。ある人は、先祖伝来のしきたりや世間の常識を。ある人は、好みの信念や宗教を。ある人は、今さえ楽しければ良いという刹那的思想を人生の土台としておられるかもしれません。そしてその結果、大きな問題もなく、平穏無事な生活が出来るかもしれません。温かい家族に恵まれ、収入や健康も保たれ、おおよそ人生がうまく行っているかもしれません。
試される土台
しかし、人生には自分の力ではどうすることもできない「洪水」が必ずやって来ます。それは「死」です。死は、あなたが据えた土台の真価を試します。もしあなたが「余命三カ月」と宣告されたなら、あるいは突然の不慮の事故や災害に襲われたなら、人生の計画は根底から崩されないでしょうか。それでもあなたは喜びと希望を持ち続けることができるでしょうか。死は無情にも、あなたとあなたの最愛の家族を襲い、全てを奪い去っていくのです。
死と死後のさばき
さらに人間は死んで終わりではありません。聖書によれば、死とは「分離」を意味します。すなわち、肉体とたましいの分離です。死を迎えると肉体の機能は停止し、葬られますが、たましいは決して消滅しません。死後の世界があるのです。そして、神様は聖書を通して宣言しておられます。
「人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっている」(へブル人への手紙 9章27節)
すべての人間はその死後、宇宙万物を創造された絶対主権者なる神様の前に立ち、罪のさばきを受けなければなりません。
なぜならば人間は、神様の忌み嫌われる多くの罪を犯しているからです。あなたはこれまで親に逆らったり、人と争ったり、偽りの証言をしたり、人の物を盗んだりしたことはないでしょうか。何より創造主なる神様を今日まで無視して生きて来られたのではないでしょうか。神様はその罪を激しく憎み怒っておられます。ですからその罪を悔い改めない者は、永遠の地獄で苦しみの罰を受けるのです。そこには神様の恵みも一切の希望もありません。
ですから神様を度外視した人生観や思想を人生の土台に据えることは、あなたから地上の全てを奪い去るだけでなく、あなたを確実に地獄に落とすことであるのです。
決して崩れない土台
2016年4月に熊本地震が起こりたくさんの家屋が倒壊しました。その頃家を建てようとしていた賢明な人たちは、地盤の固い土地を再度探し、土地の地質調査を入念に行い、大手ハウスメーカーの見積もりを取り直したそうです。まさに土台から見直したのです。同様にあなたが賢い人であるなら、人生の土台を見直していただきたいのです。たとえ死が襲ってきても希望が持てる土台。絶対に地獄でさばきを受けない土台。むしろ天国で神様と共に永遠に愛を分かち合い祝福に満ちた人生を送れる土台を据えてほしいのです。もしあなたが、それを神様の前にへりくだって求めるなら、神様はあなたを愛しておられるので喜んで与えてくださいます。
その土台とは、イエス・キリスト様への信仰です。すなわちキリストをあなたの神様・救い主と心に信じ受け入れることです。なぜならばイエス・キリスト様だけがあなたを地獄から天国へと救い入れてくださるお方だからです。
今から約二千年前、イエス様は十字架にかかってくださいました。それは、すべての人の身代わりとなるためでした。すなわち、私たちが地獄で受けるべき罪の刑罰を、イエス様は私たちに代わって十字架上で受けてくださったのです。さらに、イエス様は死の力を打ち破って死後三日目によみがえられました。
誰でも、イエス様が自分の罪のために死んでくださったと認め、イエス様を自分の救い主であると信じ受け入れるならば、罪が赦され、死後には地獄ではなく、永遠の天の御国に入る者とされます。
そして生けるまことの神の御子でいますイエス様を信頼しながら、この地上を天国を目指して希望にあふれて歩ませていただけます。これこそ絶対に崩れることのない土台の上に人生を築くことです。なぜなら死に打ち勝たれたお方はイエス様だけだからです。
ですから、あなたもイエス・キリスト様をお信じください。イエス様は今もあなたにこのように呼びかけておられます。
「地の果てのすべての者よ。わたしを仰ぎ見て救われよ。わたしが神である。ほかにはいない」(イザヤ書 45章22節)
どうぞ、神様の前に「賢い人」となってください。