何かを信仰することは素晴らしいことだと考える人は多くいます。何を信じるかは大切ではない、とにかく信仰を持つことが素晴らしいというのです。しかし、これほど間違った考えはありません。
現実の問題において、誰がそのような考えを持つでしょうか。例えば「誰と結婚するかは大切ではない、結婚することが大切なのだ」と子供に語る親はいないでしょうし、「どんな家を買うかは大切ではない、家を買うことが大切なのだ」と言って家を見もせずに売買契約を結ぶ人もいないはずです。誰と結婚するか、どんな家かが重要であるからです。それなのに、なぜ「何を信じるのかは大切ではない、信仰することが大切だ」という考えがまかり通っているのでしょうか。それは、多くの方が信仰を現実の問題と考えていないからです。信仰とは、辛い現実を乗り切るための優しい気休め、疲れた心を癒すための心地よい教え、ぐらいに思っており、事実、宗教とはまさにその程度のものなのです。
しかし、聖書の教えは、それとは全く異なります。キリスト信仰はただの気休めではなく、現実の問題であり、真理なのです。気休めの宗教は、あなたを死後の地獄から救いません。しかし、真理はあなたを救い、本当の喜び、根拠のある希望を与えることが出来ます。
宗教と真理の違い
宗教とは何でしょうか。それは、人間が神様を求めて作り出したものです。全ての人は、心のどこかで神様の存在に気が付いています。しかし、神を知らないので、色々な神のイメージを作り出したのです。これは、親と生き別れた子供が、自分の親を想像して絵を描くことと似ています。しかし、どれだけ頑張って描いても、その絵はただの絵であって親ではありません。宗教には「神」とか「天国」というイメージはあってもそこに本物はないのです。
一方、真理とは何でしょうか。それは神様が定められたものであり、神様が人に示されるものです。宗教が「人から神への探求」であるとすれば、真理とは 「神から人への啓示」と言えます。この世界を造られた神様の定めですから、誰が信じても信じなくても、真理は変わりません。場所が変わっても、時代が変わっても、真理は変わりません。なぜなら、神は永遠に変わらないお方だからです。そして、非常に重要なことは、私たちはその真理に逆らうことはできませんし、逆らうならば結局は自らが損失を被るということです。
例えば、人間は陸の上でしか生きられません。神様がそのように造られたからです。この神様の定めた真理に逆らって、水の中で生きようとすれば、窒息しますし、空で生きようとするならば、落ちて死にます。私たちは神様の定めた真理の中で生かされているのです。では、その真理を神様は何によって啓示されたのでしょうか。それは「聖書」です。
人間についての真理
聖書は私たち人間に耳障りの良いことを語っていません。むしろ、人間の現状について、大変きびしい真理を語っています。しかし、私たちは自分にとって都合の良いことを無批判に受け入れるよりも、厳しくても真剣な警告にこそ耳を傾けるべきではないでしょうか。聖書は以下のように語っています。
「すべての人は罪を犯して、神の栄光を受けることができず」(ローマ書3:23)
人間は「いや、私たちにも良いところはある。」と言うかもしれませんが、聖い神様の御目には全ての人が罪びとなのです。そして、罪の結果について
「人間には一度死ぬことと、死後に裁きを受けることが定まっている」(ヘブル書9:27)
と聖書は警告しています。私たちは「いや人間は死ねば無になるのだ」とか「生まれ変わるに違いない」と思うかもしれませんが、それは何の根拠もない、勝手な希望的憶測に過ぎません。神様は人間に死後の裁きである永遠の地獄があると語っておられます。 実は私たちも本能的にこのことを分かっているのです。だから、誰かが死ぬと気休めであっても僧侶を呼び、盛大な葬式を行って、「○○さんは天国に行った」と言ってもらい、死の恐怖を和らげようとするのです。しかし、圧倒的な現実である死の前に、気休めは何の役にも立ちません。
救いについての真理
しかし、神様は人間を裁きたいのではありません。むしろ、人間を救いたいのです。何故なら神様は、人間を愛しておられるからです。そこで神様は驚くべきことをしてくださいました。
「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、 一人として滅びることなく永遠のいのちを持つためである」(ヨハネの福音書3:16)
約2000年前に、神の御子イエス様が人となり、この世に来られました。そして十字架の上で、全人類の罪を背負って死んでくださったのです。イエス様はその後、三日目によみがえり、ご自分こそが真の神であり、救い主であることを示してくださいました。ですから、イエス様を信じる者は「一人として滅びることなく」(地獄に行くことなく)「永遠のいのちを持つ」(天国に行く)のです。
私たちは「いや、私のような罪びとが、信じるだけで天国に行けるなど信じられない」と思うかもしれませんが、これは神様が定めたこと、つまり真理なのです。神様は約束を違えるお方ではありません。あなたもイエス様を信じるならば、永遠のいのちを持ち、天国に行けるのです。
宗教はただの気休めであり、机上の空論、ただの教えです。しかし、イエス様は歴史上、事実この世に来られ、十字架にかかり、よみがえられたお方なのです。このお方の死もご復活も全て現実の出来事です。だから主イエス様だけが、あなたを救えるのです。どうか、イエス様を信じて、罪の赦しと永遠のいのちを受けてください。