私が生きて来た87年間で最も大きな出来事は大腸がんを患い食事をとっても排出することも出来なくなった時のことです。この時私は初めて死について考えました。

私の家は祖父が眼科医で正月やお盆が来ると盆祭りや神社参りに祖父に連れられて行っておりました。お寺には死後の世界が屏風絵に描かれていたのを覚えています。

私は6人兄弟の長男で、将来の夢と言えば、出世は出来なくても、兄弟仲良く円満な家庭を築くことでした。しかし、戦災で家を焼かれ、家庭を再建することは当時13歳の私にはとても無理でしたが、私は泣き言を言わず頑張りました。

その後、父も私が19歳の時に亡くなりその一年後には下の弟も病で亡くなりました。残された母と弟を必死の思いで働きながら養うことになりました。それから結婚し、家族も増え、70年近く何とか自分の力で家族を支えてきました。

そんな私に神様は大腸がんという病を通して神様に目を向けさせてくださったのです。

私は聖書から罪についてお話を聞きました。この世界の環境が悪化し、弱肉強食になったのも病も私たち人間の方から神様に背を向け、自分勝手に生きて来たことによること、すべての悪の根源が私たち自身にあることを知りました。

その罪の結果、死後に永遠の地獄で裁かれなければならないことが分かりました。

しかし、神様は一方的にそのような私たち人間をあわれんで下さいました。そして、イエス様が私たちが本当ならば地獄で受けなければならなかった罪の罰をあの十字架上で身代わりに受けて下さったこと、そして3日目によみがえられた真の神様であることを知りました。

私はこの福音を信じ、受け入れました。

もし、私が大腸がんで苦しむことがなかったならば、聖書に目を向けず、神様を信じることも無かったかもしれません。本当に神様に感謝しています。